恩師から出された宿題です。
当時、小学校3年生でした。
廊下にゴミが落ちています。
ゴミを見つけて、拾ってごみ箱に捨てた人。
ゴミを見つけたけれど、何もせずに通りすぎた人。
ゴミに気付かず、通り過ぎた人。
誰が良い人でしょう?
先生の答えは、
”ゴミを見つけて、拾ってゴミ箱に捨てた人” です。
では、誰が悪い人でしょう?
当時の私は、
「ゴミを見つけたけれど、何もせずに通り過ぎた人」
と答えました。
恩師は、にっこり笑って
「先生は、ゴミに気付かず、通り過ぎた人だと思います。」
と、おっしゃって
「ゴミに気が付いたら、次は、拾ってゴミ箱に捨てることが出来ますね。
でも、気が付かなかったら、いつまでもゴミを拾うことは出来ないと思いませんか?」
と、続けられました。
「そうなのかなぁ…」
釈然としない私に
「先生は、皆に気付く人になってほしいです。
どうしてなのか、大人になってからも、この宿題の答えを考えてほしいです。」
と、おっしゃいました。
この宿題は、釈然としない思いと共に、
長い間心の隅に引っかかっていました。
成長の過程で、様々な経験をするうち、
ふとした時にこの宿題が蘇り、
気づくことと、気づかないことの違いが
理解できるようになってきました。
気付けば、行動は変えられます。
それが出来るのは、自分自身です。
しかし、気付かなければ、行動は変えられません。
気付くことは、
簡単なこともあれば、
そうではないこともあります。
また、そこから行動を変えることは、
エネルギーのいることだということも
理解できるようになりました。
そして、大人になり、
気付きによって行動を変えることで、
問題を解決することが出来た時、
初めてあの時の恩師の気持ちが、
少しわかったような気がしました。
この宿題の答えは、
生涯をかけて求めていくような気がしています。
この宿題は、私の魂からの宿題なのかもしれません。
あなたは、この宿題にどう答えますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
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